ビットコインの価格が500万円に到達しました。
2011年1月1日の価格は1ビットコイン約0.3ドル。当時のレートで約24でした。
つまり、約10年でビットコインの価格は208,333倍になっているのです。
まさに、一攫千金。
では、これからはどうでしょうか?
まだビットコインの価格は伸びるのでしょうか?
今回は、仮想通貨の将来性について「ポジティブな面」と「ネガティブな面」について分けて簡単に解説します。
- 仮想通貨に投資したいけど将来性が気になる
- 仮想通貨の良い部分を知りたい
- 仮想通貨の課題などネガティブな面を知りたい
仮想通貨を支えているブロックチェーンの技術は年々応用されて、実用化されてきています。
仮想通貨はあまりにも目立ち方が悪すぎました。
仮想通貨=詐欺、危険
そんなイメージが浸透してしまったことは仮想通貨業界にとってマイナスでした。
改めて仮想通貨の可能性について検証してみたいと思います。
仮想通貨(ビットコイン)の問題点
仮想通貨は時々盗まれる
- 2014年:マウントゴックス事件
- 2016年:香港のビットフィネックス
- 2017年:韓国のユービット
- 2018年:日本のコインチェック事件
ポイントは、ビットコインの仕組み自体が破られたわけではない点です。
ビットコインの保管や流通などの問題で、人為的に盗まれることが主な原因でした。
コインチェック事件を紐解くには「ホットウォレット」という言葉を理解する必要があります。
ホットウォレットを簡単に説明すると「インターネットに繋がったまま仮想通貨を保管する」方法のことを指します。
一方で、コールドウォレットとは「インターネットと分断して仮想通貨を保管する」方法のことを指します。
コインチェックはずっとホットウォレットで管理していました。そして、ハッキングされてしまったのです。
しかも、その鍵を一つしか用意していなかった。さらには一つの財布で管理していた。
セキュリティを取引所として高めるのであれば鍵は複数用意して厳重にすることや、財布を複数個用意してリスクを分散させるべきでした。
仮想通貨は規制の抜け穴になっている
2017年までの取引を分析すると実は取引の90%以上が中国人によるものでした。
なぜ、中国人が仮想通貨取引に熱心だったのでしょうか?
当時、人民元安が進んでおり、「人民元を保有し続けることは、資産価値をどんどん目減りさせる」状態でした。
つまり、人民元を持ち続けることはリスクということです。他の通貨や資産に切り替える必要がありました。
しかし、中国は資金流出規制が厳しく簡単には人民元を他の資産に変えることはできませんでした。
そこで、目をつけられたのが規制の対象外だった「仮想通貨」でした。
規制の抜け穴として「仮想通貨」が使われたことで、マイナスの印象を世間にさらに与えてしまったのです。
仮想通貨は取引量に限界がある
ビットコインは、10分に1個のブロックが作られます。
1個のブロックには1メガバイトの情報までしかいれることができません。
これがどのくらいの情報量というと、1秒間に7回の取引データしか収められない量になります。
「全世界の取引」です。これはあまりにも少なくて脆弱と言わざるを得ません。
これはビットコインの特徴であり、この弱みをカバーする仮想通貨が出てきていることは事実です。
例えば、ビットコインが1送金に10分から40分程度かかるのに対して、リップルは数秒で送金ができます。
仮想通貨は電力を浪費している
仮想通貨の特徴の一つに「マイニング」があります。
「採掘」と訳されますが、マイニングとは「取引を承認する作業」のことを指します。
マイニングをすることで「報酬」としてビットコインを得ることができるため、それがインセンティブとなりマイニング業者が増えています。
ただ、マイニングをするためには非常に多くの電力を必要とします。
24時間365日コンピューターを稼働させる必要があり、東京の1300万人の消費電力を上回っているとも言われています。
地球に優しいとは言えませんね・・・。
仮想通貨はリバタリアンの発想で作られている
ビットコインを発明したのは「サトシ・ナカモト」という人物です。
サトシ・ナカモトの論文には、「誰にも管理されずに、自由に世界中 に送金できるようにしたい」と書かれています。
つまり、政府や銀行などを介せずに自由に送金ができるプラットフォームを作る。反政府・反権力の思想の元に作られていると言えます。
リバタリアン:自由至上主義
仮想通貨は価格が安定していないため支払いの手段として適さない
ビットコインなどの通貨のチャートを見ると一目瞭然ですが、価格が全く安定していません。
こんな資産が日常の決済に使われるでしょうか?
使いたいと思いますか?
これだけ変動する通貨は、決済の手段としては馴染まないと思います。
マイナーがマイニングを続ける保証がない
マイニングをすることで業者は報酬を得ることができると紹介しました。
しかし、その報酬が年々減ってきています。
すると、電力を消費している業者は、その電気代と労力を「報酬」と比べます。
報酬が割に合わないとなった場合は、マイニング事業から撤退することになります。
マイニングをする人がいなくなる=取引を承認する人がいなくなるということなので、システム自体が崩壊します。
ビットコインの価格が高騰している間は、マイニング事業者にとっては報酬が増えることになるため問題はない。
仮想通貨のポジティブな要素
仮想通貨に機関投資家が参入
フィディリティの2020年のレポートによると、機関投資家が仮想通貨にどんどん参入してきており、機関投資家の36%がデジタル資産に投資しているという調査結果がありました。
仮想通貨を投資対象としたファンドが海外で組成され始めており、仮想通貨の取引は今後ますます増加することが考えられます。
仮想通貨を使った決済の普及
テスラが2021年2月にビットコインを約1500億円分購入したと話題になりました。
そして、今後テスラの自動車をビットコインで購入できるようにするという発言もありました。
このようにビットコインで決済できるサービスが増えるのは普及にとってプラスの要因です。
しかし、先ほども触れた通り、価格が安定しない間はサービスを提供する企業にとってもリスクになります。
だって、100万円の商品を売った対価としてビットコインをもらったけど、5日後に50万円の価値しかなくなってしまった。ということが普通にあり得るからです。
オプションやデリバティブなどを使って、そのような変動リスクをヘッジするような方法も今後は考えられます。
仮想通貨を始めるならこちらがオススメです。
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coincheckまとめ
仮想通貨のネガティブな面とポジティブな面をご紹介しました。
まだまだ課題は多いことは確かですが、単純に「投資対象」と見るのであれば魅力的な資産であると考えます。
投資対象として考えるのであれば、仮想通貨はポートフォリオの10%くらいに収めるべきかと個人的には思います。
1000万円を投資に充てるのであれば100万円くらいまでにしておきましょうということです。
ハイリスクハイリターンが投資の世界の掟です。そもそも、ここまでハイリターンを望める資産は他にないと考えると仮想通貨は非常に面白いのではないでしょうか?
ギャンブルとは違うので、仮想通貨のニュースを集めてポジティブな面とネガティブな面を総合的に比べて判断しましょうね。